越谷、吉祥寺、上尾

ライブやリハが続くとぜーはーするけど、でも歌ってないと今度はまた別のところがぜーはーしてくるし。

1/11越谷ごりごりハウス、1/12吉祥寺バオバブ、1/13上尾プラス・イレヴン、みなさまどうもありがとうございました。

 

越谷、本番前に郵便ポストを探して駅周辺を歩き回ってもどこにもないので調べたら、駅前からは少し離れた郵便局まで行かないとなさそうだったので、散歩がてら住宅街を歩き、途中商店街でこちらに手を振る人がいると思ったら対バンのジョー長岡さんだった。満月の大きな晩で、越谷はほとんど人通りのないところにも小さな飲み屋がちゃんと点々とあって、こういうところで飲んでいるのはどんな人だろうとお店の中を覗きながら歩いていると、路地裏の小さな焼き鳥屋からベースのうのしょうじさんがトコトコ出てきて、結局ジョーさんとうのさんと私で本番ギリギリまで、駅近くのいつも流行っているお店でたこ焼きをつまみに飲むことに。ジョーさんとうのさんはリハの間も野毛の飲み屋街がいかに最高かについておしゃべりしていて、いいなあこの人たち、と思っていたので、さっそく越谷の道ばたでそれぞれにバッタリ会って、一緒に飲むことになって楽しかった。例によって何を話したのかよく覚えていないけど、楽しい時間。こうやって誰かと知り合っていけるのはうれしい。ライブではアンコールに宇海ちゃんに歌ってもらって私はピアノを弾いて楽しかった。

 

吉祥寺、バオバブ陽介さんのかけるタイの音楽にチャーリーさんが手をひらひらさせてゆらゆらずっと踊っていた。バオバブってなんかすごく大好き。いつも投げ銭でやってくれるのも好きだし、ライブとか関係なくただご飯食べに来てるお客さんがいるのも好き。セットの間の休憩中は必ずDJが音楽かけてくれるようになってて、陽介さんのお店のそういうところも最高。私も今じゃミュージシャンのように振舞ってるけど、20代まで、せいぜい家で一人でピアノ弾いてるかカラオケで歌ってるくらいなものだった。でもDJが朝まで好きな音楽かけ続けてくれる場所があったおかげで音楽と親しむいろんな方法を知って、"Last Night A D.J Saved My Life" って名前のディスコ曲があったけど、当時の私にとってこのタイトルは全然大袈裟じゃなく、その通りだったな。私もみんなが踊るための曲を歌ってみたい。

「12日ゆきちゃんって台湾好きの子、DJで呼んだよー」と陽介さんから連絡があって、ゆきちゃんは Crowd Lu の “OH YEAH !!!" や宇宙人の大瀧詠一カバーとかかけて、ポップスならではの多幸感があふれていて、ああいいなあと思った。いつも口ずさんじゃうような同時代のポップスがあるだけで、日々を過ごすのが随分と楽になるんだった。この日一緒にライブしたfuera fueraもチャーリーさんもみんなポップスのいい曲いっぱい書いていて、私はみんなの曲をよく口ずさんでいる。生きやすくしてもらってたね。ありがとう。

 

上尾、久しぶりの自分のトリオ。あんまり何も決めないで行く。よく一緒にバンドやってるなってくらい、音楽的に三人とも全然違う方向見てたりするんだけど、バンドってそれくらいでいいのかもな、と、このバンドやってると思う。みんな同じようなこと考えてるなら、別にわざわざバンドなんかになって音楽しないでいいしね。

上尾はお客さんも上尾の顔ぶれというのがあって、その人たちに会えるのがいつもとっても嬉しい。

 

昨日は久しぶりにリハもライブも打ち合わせもない日で、個人的な用事をしに朝から横浜と藤沢を行ったり来たり。横浜はいつもあこがれ。なんだろうな。道が広くて、人が少なく、夜は暗くて、ぽつぽつと明かりがきれい。横浜の人になってみたい。あんまり時間がないのに、少しいい気持ちになりたくて、家でも電車の中でもチェックできる書類を眺めるのにわざわざ喫茶店に入ってコーヒーを頼んだ。

 

水辺にいると楽になる。すごーくお金がない時でも、自転車で海に行ったらスーッとするし、波を見ているのが好きだったけど、最近はあまり動きのないように見える水を見ているのも好きになった。なんの変化もないようで、じーっと見ているとけっこういろんなものがそわそわと動いていて、そういう小さな変化を見ているのも心が落ち着く。曇り空の日、どこを見ても寒そうでうら寂しい枯れ果てた冬の水辺の景色も、ああ寂しくていいと思うようになった。そう思って歩いていると、水仙の花が並んで咲いていたりする。

横浜の港には大きな客船が泊まって、向こうにベイブリッジ、手前に赤レンガ倉庫、左側にはみなとみらいの観覧車やインターコンチネンタルが光って、わりと新しい景色なんだろう、大した緑もない。水は冬で藻も生えないからか意外にも澄んでいて、2、3メートル下の底まで見えて、カモたちがぷかぷか浮いている。あんまり人もいなくて、曇ってて夕焼けもよく見えず、寂しいと感じるほどの風情もない。黄色いパイロット船が近付くと、カモたちは泳いで散って船を避けて、船が通り過ぎるとまた元の場所に戻ってきて浮かんでいる。15分くらいただそれだけを眺めて、なんでだか、少し落ち着いたような気持ちになる。

 

今日は久しぶりに幡ヶ谷へ。夜は寒そう。ベランダでいつまでも咲いていたラベンダーの花が少し枯れてきたので、茎の途中から数本摘んだ。明日は雪になるんだとか。