水、闇と光

今日は夕方大雨。

こんな時にかぎって自転車でちょっと鎌倉へ遠出していて、

雨宿りしてたパン屋さんが閉店するというので、仕方なく、通りがかりのファミマで白い透明の雨ガッパを買って、1時間半かけて帰ってきた。

真っ暗なゆるい坂道、

誰一人歩いてなくて、自転車の人もいなくて、

メガネも雨粒でよく見えなくなってしまって、対向車線の車のライトで足元を確認しながら細い通路を走っていたが、思わず足が止まってしまった。

動くのを止めると、辺りが随分しーんとして感じて、ここはどこなんだろう?と、はたと思った。見上げた斜め右上に「大仏」と標識が出ていた。

私は大仏に向かってなどいない。

完全に道に迷っていた。でもこの壁の向こうで、あの大仏がたったひとりで雨に打たれて座っているのかと思ったら、いつの間にか心で「大仏さまいつもお守りくださりありがとうございます」とつぶやいていた。その後なぜか、それまでより懸命に自転車を漕いですぐさま立ち去った。

 

前回のブログを読み返すと、そこでも私は雨+自転車+カッパだった。

どうやらこの3点セットに、私に何かを書き残したくさせる何かがあるみたい。

いつもと世界がちょっと違うように感じるからかなあ。

視点、高さもスピードも、皮膚の感覚、風も雨も。

 

今日、行きはよく晴れていたのだが、行きは行きで、山の方に向かって進んでいたはずが、目の前に突如由比ヶ浜が登場した。

突然の大仏にも驚いたが、突然の由比ヶ浜にも大変驚いた。

真っ暗いの雨の夜の大仏とは全く対照的で、太陽がキラキラして、大人も子供も、観光客も地元の人も、たくさんの人がいて、穏やかな海だった。

 

いつもの私なら写真を撮りたいところだったのに、

ちょっと前にiPhoneを水没させてしまった。数日間乾かしてみたけど、もうダメかな。いっぱい使ったしね。とってもとってもお世話になりました。

なので昔の写真を。水にまつわる話が今日は多かったから、今手元にある一番古い水にまつわる写真。

コニーアイランド、6年前、8月最後の日。

 

せっかくのブログだから、今日は何をしました、とか、今週は何をしました、とか、今度ツアーです!とか、そういうの書くつもりで書き始めてるんだけど、

 

いざ書いてみると、雨と自転車とカッパ、そうでなければ海になってしまうのはなんなんだろうなあ。